戻り梅雨の中の大日三山①

ご無沙汰しております。今年は梅雨明けが早かったですね。でも戻り梅雨があって結局、例年通りの梅雨といった感じでした。

コロナも依然として猛威を振るっていますが、今年の梅雨明けはコロナも一時休戦といった感じで、この機会を逃してはいけないと思い、山旅に出かけてきました。

以前は自家用車があったので、車を使っての山行計画を立てていたのですが、車を手放したことにより、公共交通機関を利用しての山行計画を立てるようになりました。

大日三山は、以前から行ってみたかった山で、交通の利便もいいところになります。

目次

そもそも大日三山って

立山連峰の主稜線上にある剱御前から西に分岐する山稜を「大日尾根」と呼び、その大日尾根上に連なる山々である。

大日連峰の山のうち、大日岳中大日岳奥大日岳の3峰は、併せて大日三山(だいにちさんざん)と称される。

Wikipediaより引用

大日三山の大日岳稜線上に大日小屋があるので、今回は一泊二日の山旅に出かけることにしました。

と言っても、実際には二泊三日の旅行で、一日目を移動日として室堂まで行って「みくりが池温泉」に一泊、二日目に大日登山、大日小屋で一泊、三日目に下山、帰宅といった計画を立てました。

一日目で登山までの計画もあったのですが、過去に車で移動して一日で立山に登った時は、かなりしんどい思いをしたことがあり、30歳を越えて、体力が落ちてきてあまり無理もできないようになったことから、一日目は素直に移動日に設定しました。

ちなみに立山室堂にはこれで三回目になります。

初めての立山はみくりが池温泉に泊まって、山はいいぞおじさんと出会い、立山に登って登山に目覚めた思い出の場所になります。二回目は奥さんと登った思い出ですが、一日で立山登山、みくりが池に宿泊して下山という行程で行ったのですが、富山まで車で行ったので、思ったより体力を消耗して、みくりが池温泉に到着したときはふらふらの状態であまりよく覚えていません。実は今回、立山に三回目だということはあまり思っておらず、旅行話をしたときに思わず「三回も立山に行くなんて立山が好きなんですね」と言われて、思わずハッとしてしまいました。私にとって立山ってそんなところだと改めて思った山行でもありました。

一日目(移動日・・京都~立山、みくりが池温泉)

さて、相変わらず、前置きの話が長くなりましたが、本題に移っていきたいと思います。

2022年の梅雨明けは6月下旬でした。史上最も早い梅雨明けと言われ、偶然にも7月中旬の平日にお休みを頂いたので、これはアルプスに行かなければならないと思い、約3年温めていた大日三山の旅行に出かけることにしました。

アルプスの7月と言えば、梅雨が明けて高山植物が咲き乱れるまさしく夏山。

しかし今までアルプスの7月は行ったことがなくて、理由としては梅雨明けが毎年いつになるかわからない。梅雨明け一週間は天気が安定するけど、そのあとは台風や思わずの悪天候の可能性がある。といった感じで、行きたくてもなかなか行けずじまいでした。

今年は思ったより梅雨明けが早くて、7月に入った時点で、これは行けると思い、旅行の手はずをしてしまいました。しかしその後、戻り梅雨というのにやられて、天候不順の状態になりましたが、天気予報を見ると、ちょうど大日岳に登る日だけが晴れの予報になっていたので、せっかくなので、行ってみることにしました。

京都から立山まで

さて、京都から立山までですが、行き方はいくつかあります。

まず、立山が長野県側から行くのか、富山県側から行くのかで、二通りあるのですが、それぞれについて長野県(扇沢駅)、富山県(立山駅)として時間を書いてみたいと思います。

① 車を使って立山まで

  • 京都から長野県・・・約5時間30分(約380km)
  • 京都から富山県・・・約4時間30分(約350km)

となります。これは高速道路の都合があって、長野県経由では名神、中央道と通っていかなければならないため、時間が余計にかかってしまうとということでした。

② 電車を使って立山まで

  • 京都から長野県・・・約6時間
  • 京都から富山県・・・約4時間

となります。ちなみに京都から長野県には一度富山を経由して長野県に入って、そこから扇沢まで行くのが最速とのことでした。

と、いうわけで、富山まで行くのに、最も効率がいいのは、「電車で京都から富山に行くこと」となりました。

ちなみに今回は深夜バスは入れていません。理由としては一日目を移動日と設定しているので、深夜バスを使って早朝に富山着ということを想定していないからです。

そして、電車で京都から立山にはお得な切符がありました。

その名もJR東海で販売されている「立山黒部アルペン切符」です。JRの切符と立山黒部アルペンルートの切符がセットになった切符がありました。

通常なら、京都駅から立山駅までが、片道10800円(2022年現在)、立山駅から室堂までが片道4390円(2022年現在)となるので、往復30380円となりますが、この切符を使うと、24800円(京都から立山、往復切符)となり、お得になります。

さらにアルペンルートは乗り放題となるので、時間に余裕があれば黒部ダムの観光もできるので、いいと思います。

今回はこの立山黒部アルペン切符を購入し、京都から特急サンダーバードに乗って、金沢まで行ってきました。

以前は富山までサンダーバードで直行できたのですが、現在は北陸新幹線が開業したので、サンダーバートは金沢までしか行きません。金沢→富山は北陸新幹線乗車となります。北陸新幹線は2024年に敦賀まで延伸とのことで、ゆくゆくは京都~敦賀(サンダーバート)敦賀~富山(北陸新幹線)となるのかもしれません。

電車に乗って立山駅まで

さて、出発当日。京都では雨が降っていました。サンバーバードは京都駅から出ているので、京都駅の0番線ホームに向かいます。平日の通勤ラッシュの京都駅はいつ振りかと思いながら、登山のリュックを背負って迷惑になりながら、京都駅に向かいました。

しかし、京都駅に着くなり、さっそく遅延の表示が。大雨の影響で電車が遅れているとのことでした。出鼻をくじかれた思いでしたが、これも旅行の醍醐味というもの。ゆっくりと電車を待ちます。

サンダーバードが来たと思えば、遅延のため、乗車次第出発するとのことで急いで電車に乗りました。

サンダーバードでは、電車内での弁当の販売などはありません。自販機も撤去予定とのことで、電車に乗ってしまうと金沢まで行くので、電車のお供に何か買っておくのがいいかもしれません。

サンダーバードって、京都の次が敦賀というのも乗ってから初めて知りました。湖西線を経由していくので、行きは進行方向の右側の席で琵琶湖が見えます。

約2時間ほどで金沢に着きました。

思えば、初めての金沢駅でした。金沢には何度か行ったことがあって、金沢駅も面白い外観をしていたので、写真を撮りにいったりしたのですが、実際に駅の構内に入ったのは初めてでした。

金沢駅から北陸新幹線は一度駅を出ないといけないと思っていましたが、乗換は非常にスムーズで改札を出ることなく、新幹線ホームに移動できました。

ただ、新幹線との連絡は少し待たないといけないかもしれません。行きの接続は良かったですが、帰りは30分程度待ちました。

北陸新幹線で約30分。初めての富山駅に到着しました。北陸新幹線が通っているので、改装されたんでしょうか。富山駅はすごくきれいで、駅前は整理されていて商業施設がありました。

好日山荘があったので、もし何か忘れ物があればここで買ってもいいかもしれません。(立山駅にはモンベルが入っていました。)

富山駅から立山駅へ

JR富山駅のすぐ隣に富山地方電鉄の電鉄富山駅があります。

JRからこの私鉄に乗り換えて、立山駅に向かうことになります。

電車は二両編成で、昔のJRといったボックス席がありました。

私が行ったときは夏山シーズン開始前でしたので、比較的混雑はなかったですが、シーズン中は混むかもしれません。調べてみると、直行列車というものあるみたいなので、時刻表、富山電鉄のサイトを見てみるといいかもしれません。

私は電車の乗換で一時間ほど待ちましたので、富山駅にあるお土産物屋でます寿司を買いました。

ちょうど昼時に富山駅に着いたので、昼ご飯に最適でした。富山駅から立山駅までは一時間ほどですので、ゆっくりと腹ごしらえができました。

立山駅へ

約一時間ほどで立山駅に到着です。ここまで切符はJRのアルペン切符を使って電車に乗っていましたが、立山駅で黒部立山アルペンルートの切符を買わなければなりません。(JRの切符にアルペンルートの切符が付いているので、駅の切符売り場でアルペンルートの切符を発行してもらいます。)

富山電鉄からアルペンルートの乗換は改めてアルペンルートの切符を発行しなければならないので、少し時間がかかってしまいます。特に混雑しているときはスムーズに乗換ができないかもしれないので、注意が必要です。

ちなみにアルペンルートの切符は、5日間の全線乗り降り自由となっていました。今回は山しか登っていませんが、時間に余裕があれば黒部ダムまで足を延ばしてもいいかもしれません。

黒部アルペンルートは、富山県側からはケーブルカーに乗って、途中の美女平駅に行き、そこでバスに乗って室堂に行きます。反対の長野県側からではトロリーバス、ロープウェイに乗って室堂に行くことになります。

立山駅のケーブルカーは15分間隔で運行していました。

約10分ほどで途中の美女平駅に到着したのですが、ここで急な雷雨に会い、足止めを食らってしまうことに。

山の天気は変わりやすいといいますが、雷雨でケーブルカーが運航停止になってしまったので、天候不順のときは余裕を持った計画が必要だと思いました。

美女平で雨にやられたので、室堂に着いた時はもちろん雨。いつもなら「立山」の石碑があるところで写真でも撮ったのですが、雨の中、本日のお宿のみくりが池温泉を目指します。

途中のみくりが池温泉で写真を撮りましたが、雨だったのでまったく立山は見えず。

みくりが池温泉へ

雨の中、本日のお宿のみくりが池温泉に到着です。

みくりが池温泉には、これで3回目の宿泊になります。

一度目は山に登ることを思っていなかった長野旅行のとき。

黒部ダム観光の宿泊地としてみくりが池温泉に宿泊しました。

思えば登山という趣味を始めたきっかけを作ってくれたお宿です。ここに泊まって山はいいぞおじさんに会わなかったら、今回のような登山旅行に出かけることもなかったでしょう。

みくりが池温泉のいいところは、山小屋風ホテルのようなところ。

山小屋といえば、水はとても貴重なものですし、当然お風呂なんてものもありません。

トイレはだいたいボットン便所ですし、きれいであっても不衛生と言われてしまうことも多々あるところ。しかしみくりが池温泉はトイレは水洗ですし、水も蛇口を捻れば出てくる。

さらになんと天然温泉のお風呂があるという至れり尽くせりなお宿です。

今回は相部屋に泊まりましたが、個室もあるので、相部屋はちょっとという人にももってこいのお宿となっています。

相部屋でもいいという人は、同室人のガチャを覚悟しなければなりません。

いびきや早朝、三時ころからのガサガサは当たり前です。

それも山小屋の醍醐味でいいんですけど、どうしても次の日に疲れが残ってしまうので、そこは考えようですが。

ちなみに今回はいびきが少し大きな人と同室になりました。耳栓を持って行っていたのでそれを使って寝ましたが、普段あまりいびきが大きな人と寝ないので、いびきが体に響く感覚を久しぶりに味わいました。