大型バイクへの道②

突然ですが、みなさんバイクにどんなイメージを持っていますか。

私個人の意見ですが、バイクは「うるさい」「危ない」のイメージです。アホみたいと言ったらだいぶ語弊がありますが、バイクはすごいスピードでブンブン鳴らしながら走るもの。そんなイメージがあります。

昔からそんなイメージを持っていたので今もそのイメージはあまり変わりません。

当然、うるさくないバイクもあるし、危なくない運転をするバイクも多いと思いますが、どうしてもマイナスのイメージは大きく、重くのしかかります。

そんなイメージを持った私がなぜ、大型バイクの免許を取ろうと思ったのかを話していきたいと思います。

目次

ビーナスラインを走るバイクを思って

大旅行に行ったときにビーナスラインを気持ちよさそうに走るバイクを見たという話をしました。あのバイクを見てから、いつか自分もバイクに乗ってと思っていると、ふと気が付いたことがある。

なんだか登山を始めたときに似ていると。

旅行で立山に行くまで登山を始めようとなんて思っていなかったけど、いざ自分が立山に登ったとき、目の前が晴れた気がした。自分の体験したことのない衝撃を感じたと言ってもいい。

バイク自体には、もともと悪いイメージしか持っていなかったが、ビーナスラインを走るバイクは面白そうだと思った。

幸いなことに、私は普通自動二輪免許というものを取得していました。10年ほど前の記憶で、運転の仕方はだいぶ忘れていますが、一応免許は持っている身分になります。

教習所の記憶はあまり残っていないし、残ってる記憶と言えばバイクを壊しそうになった記憶です(確か急にクラッチを離してバイクが制御できなくなって壁にぶつかった)

もともと運動神経はよくないほうだったので、マニュアルの運転というのは難しいと感じていました。それでも旅行から帰ってきてから、あのときのバイクは気持ちよさそうだったな。という気持ちが次第に強くなってきました。

「バイクに乗ってみたい。でも免許を取ったのは10年前だし、マニュアルのバイクは難しい。」

そう思っていましたが、人生は何事も挑戦してみなければわからない。一度バイクに乗ってみて、自分に合わなければやめようと思い、いろいろと調べてみると、レンタルバイクなるサービスがあることに気がつきました。それに意外と近くにバイクを借りれる場所があることにも気が付きました。

バイクレンタルの料金はレンタカーと比べると少し割高感がしたが、物は試し。さっそくバイクをレンタルしてみました。

レンタルバイクに乗ってみた

このときはホンダのレブルというバイクを借りることになりました。このバイクはアメリカンと呼ばれるバイクで、ハーレーと同じような形のバイクです。

私は、バイクにはあまり興味のなかった人間なので、バイクといってもどんな種類があるのかよくわかっていませんでした。スクーターは乗っていたのでスクーターはわかるけど、ネイキッドとかフルカウルとかスーパースポーツ、アドベンチャー、アメリカンとか、単気筒とか二気筒とか四気筒とかそういったものはよくわかりませんでした。

レブルのことは他のブログとか、サイトとかで詳しく書かれているので、ここでは書きませんが、ミッションのバイクには間違いありません。

ビーナスラインで見た、大きなバイク。自分の持っているスクーターとは違う跨るタイプのバイク。

そんなバイクでツーリングに出かけてみようと思いました。

バイク自体は簡単に借りることができました。なにせ二輪の免許を持っているのだから。それも10年以上前に取っていて、免許の色はゴールドだ。優良運転者には変わりないのだから、バイクのことを忘れていてもバイク自体は簡単に貸してもらえました。(ちなみに保証はしっかりとつけました)

バイクに跨ってエンジンを掛ける。これはスクーターと一緒だからすぐにできる。

問題はそこからで、事前にバイクの乗り方をYouTubeとかで見てみたけど、すんなりとは走れない。まずお店の駐車場を出るまでに5回はエンストした。

ミッションのバイクって右手が前輪ブレーキとアクセル、左手はクラッチ、右足が後輪ブレーキ、左足がシフトペダルということはわかるんですけど、乗り方を忘れてしまっている人にはこんなの難しい。特に運動神経が悪いと思っている人なんかできないでしょ。

急にクラッチを離してエンスト。エンジンをふかしすぎて焦ってクラッチを離してエンスト。ブレーキを急にかけてエンスト。ただ5回もエンストすると、だんだんと過去の記憶が思い出されて、「ああ、そういえばこんな感じだったな」となってきた。5回もエンストして、だいぶ恥ずかしい思いをして、なんとか駐車場を出ることができた。レンタルバイクのお店は国道沿いにあったのだが、初心者マークをバイクに貼ったほうがいいのでないかと思いながら原付バイク並みのゆっくりとしたスピードで走る。

すると、予想外にバイクに乗れてしまった。「そういえばこんなだったな」ってだいぶ強い。なんとなくで乗れてしまったら、あとの交通マナーとか交通ルールなんて車と同じなんだから、運転できる。

国道をゆっくりと走って速度が出てきたらクラッチレバーを握ってシフトを一つ上げる。それからもう少しアクセルを回して、さらに速度を上げていく。そんな当たり前のミッション車の運転がなんだか楽しいと感じた。

ミッションバイクの面白さ

しばらく国道で練習?してぎこちないながらもバイクで走ることができた。

速度を上げてギアチェンジ。それだけでも楽しい。自分でバイクを操作している。運転している実感がある。

スクーターにはない感覚。ミッション車の運転の楽しさがわかる人には、この感覚だけでも十分に楽しいと思う。

レンタルバイクを借りる前から、ツーリング先は決まっていた。京都には美山町にツーリングの聖地となっている場所があるのだが、そこではなく、なるべく信号のない、まっすぐで車の少ない道を走ろうと思っていた。山に登っていた経験から、そういった道には少し詳しい。

ツーリング先は滋賀県の朽木に行こうと思っていた。京都市内から北に走って滋賀県へ。福井県からサバを運んだという鯖街道を走って滋賀県高島市の朽木へ。往復約100kmの行程。初心者なら十分な行程だと思った。

京都市は比較的交通量が多いのだが、滋賀県に入ると車が少なくなる。

鯖街道は何度か車で走ったことのある道。車でも走りやすいなーと思っていた道で、バイクで走るにも、当然走りやすい。鯖街道に入ってからは速度は一定。信号もないので、ゆったりとした速度で誰にも邪魔されず、バイクを走らす。

風を感じながらゆっくりとバイクで走る。車にはなかった感覚。

一時間ほど走らすと、朽木まで着くことができた。

少しの疲労感がある。でも達成感もある。バイクでここまでやってきたんだ。そういった充実感があった。車では感じることのできなかった感覚。

ああ。そうか。これがバイクで走る楽しさなんだ。そう気がついた瞬間でした。

続く。