2018年、夏。
山ガールにもっと山を好きになってもらおうと計画した蝶ヶ岳一泊二日の山旅。
今回の記事は山行記録です。
目次
歩いたルートはこちら
沢渡駐車場から徳沢まで
午前8時、沢渡駐車場に到着。
山に登り始めて5年。沢渡駐車場を利用したのは今回が初めてで、2016年に表銀座に登り、上高地から帰った時はバスで新島々まで行ったので、なんとなく駐車場の雰囲気は覚えていました。
結局どの駐車場がいいのでしょう?と迷った結果、一度沢渡を通り過ぎるというハプニングが。
結局第一バス停に近いあずさ駐車場を利用しました。
平日ということもあり、駐車場はそれほど混んでいなかったです。
上高地に到着!
バスも空いている状態で、午前9時25分に上高地バスターミナルに到着。
上高地に着くと、バスターミナルがお出迎えしてくれます。
この建物を見て、バスを降りたときのひんやりとした空気を感じると、「ああ、上高地にやってきたんだな。」と感じます。
少し歩くと河童橋へ。
よく河童橋を見て「上高地に来た。」となりますが、やはり個人的には、バスターミナルを見て、上高地のひんやりとした空気を感じたほうが「上高地に来た!」となります。
しかし、河童橋から見える景色はいいです。
霞んでいますが、河童橋から見える景色は最高です。梓川の清流の青色と山の木の緑の色、青空がなんとも言えません。
奥に見える山の堂々とした佇まいもいいです。ちなみにあれって穂高ですよね?
そんな程度の知識ですが、相方さんにはドヤ顔で「あれが穂高だよ。登ってみたいだろ?」と言います。
ちなみに私は穂高にはまだ登っていません。もう少し実力をつけて大キレットに挑戦したいです。
今回は上高地散策もしたいと思っていたので、河童橋を渡って散策道を歩きます。
散策道は木道があり、上高地に来た!と強く感じることができます。
ハイキングだけでもいいですよね。
こういう景色は散策道に入るとすぐに見れます。
もはやこれだけでもお腹いっぱいになりそうです。
しかし今回の山旅はあくまでも蝶ヶ岳。先を急ぎます。
午前10時40分、明神館へ到着。
上高地観光なら、明神館までのコースが多いです。ここから先は登山道の気配が強くなります。
といってもしばらくは平坦な道なんですけど。
しかし、この時点で11時前です。時間配分をミスっていて結構焦ります。
ちなみに奥に見える尖った山が明神岳です。
あの山に登ることはハードなので、まだまだ実力が足りません。というか、登れましたっけ?
調べてみると、一般登山道はなく、ロッククライミングなどの知識がなければ登ることは厳しそうです。
午前11時30分、徳沢に到着。
とりあえず昼なので、徳澤園で昼ご飯を食べることにします。
私は山賊カレーを頼みました。相方は山菜チャーハン。どちらもおいしかったです。
徳沢から本格的な山歩きへ
午後0時10分、いよいよ蝶がヶ岳に向けて山登り開始です。
本当は蝶が岳ヒュッテに午後3時ころ到着したかったのですが、沢渡に着くのが遅かったり、散策道を歩いたせいで遅れてしまいました。
徳澤園の奥に徳沢登山口があります。ここから本格的な登山道に入ります。
ここから蝶が岳ヒュッテまでコースタイム約3時間30分です。
しかしいきなりの急坂。木道ならぬ木の根の道を歩きます。
長塀山のルートは樹林帯の中を歩きます。登山道は歩きやすいですが、思ったより急坂です。
ところどころに標識があります。あと4キロ・・・
涼しかったんですが、汗冷えして来て体調を崩します。そして体力も削られていきます。
樹林帯の中をもくもくと歩きます。
木漏れ日が気持ちいいんですが、展望はありません。延々と登りが続きます。
午後4時10分、長塀山に到着。
コースタイムより大幅に遅れ、長塀山に到着。
長塀山からの眺望はありません。あるのは長塀山と書かれた標識だけ。登ってきた!という感じが全くしません。
想像以上の汗冷えで体力がやばかったです。
しかしここから蝶が岳ヒュッテまでは一時間。
一時間!?ヒュッテ到着は午後5時となりそうです・・・
御飯の準備などで忙しいですからね・・・それは冗談として日没までに行程を終えることが大切で、余裕を持つことが重要です。日没後は一気に遭難の危険性が高まりますので、早めの山小屋到着が望ましいです。
といいつつも、ここまで来たので蝶ヶ岳ヒュッテまで行くしかない。
なんとか長塀山でauの電波が拾えて蝶が岳ヒュッテに遅れる旨の電話を入れます。
長塀山からも少しの登坂です。途中、妖精の池なるものがありました。
妖精が出るんでしょうか。あまりきれいな池ではありません。
鷲羽岳の鷲羽池とか、立山のみくりが池を連想してはいけません。
でもお花が豊富でクルマユリが多く咲いていました。
午後5時、ようやく稜線へ。
妖精の池から少し歩くと、ようやく稜線らしいところに出ました。
気持ちよさそうな稜線の雰囲気をビシビシと感じます。
そしてこの景色。「これはすごいわ。」そんな言葉しか出てきません。
目の前に広がる雄大な穂高の山並みに、ただただ圧倒されます。
午後5時10分、何とか蝶ヶ岳ヒュッテへ
なんとか蝶ヶ岳ヒュッテまでたどり着けました。
槍穂高が見えたのは一瞬だったようで、すぐに雲に隠れてしまいました。
ヒュッテに入り、すぐに晩御飯。晩御飯は午後5時からだったようで、別枠の晩御飯となりました。
やはり山小屋には早めの到着が好ましいです。
蝶ヶ岳ヒュッテはこんなところ
蝶ヶ岳ヒュッテについて簡単に。
蝶ヶ岳ヒュッテは蝶ヶ岳の稜線にある山小屋で収容人数は150人。中規模の山小屋です。
水は雨水を使用です。飲用に問題はないとのことでしたが、気になる人はミネラルウォーターをおすすめします。
女性に人気と書かれていることが多かったのですが、トイレ環境は微妙でした。
屋外にバイオトイレが設置されていますが、においは結構きついです。
また、夜間になると室内のトイレが使用できるようになりますが、布団のある大部屋に近くて、トイレのにおいが部屋の中に入ってきました。
寝室は大部屋でした。布団は2人用。それほど混んでいなかったので、布団は2人で利用できました。
人が多くなれば3人、4人と増えていくのでしょう・・
公衆電話の設置あり。三俣に降りる方がタクシーの手配をされていました。
売店はTシャツなどもあり、充実していると思います。
晩御飯後のひと時
さて、晩御飯後は外に出て夕焼けを楽しみます。
蝶ヶ岳ヒュッテに着いたときは曇っていましたが、そのあとなんとか晴れてきて槍穂高の山並みがきれいに見えました。
槍穂高の一番の展望台と言われるわけです。最高です。
常念岳もきれいに見えました。常念岳も初心者向けの山とのこと。蝶が岳と常念岳を一泊二日で登るコースがあり、いつかは行ってみたいコースですね。
そして穂高の山並みに日が沈みます。
山の上から日が落ちるときは本当になんとも言えない寂しさを感じます。
と、同時に美しさと太陽のありがたみ、夜のこわさ。そういったものを感じ、ただただ圧倒されます。
人生最高の夕焼け
日が落ちて、今日はもう終わったなと思っていましたが、相方さんが外に来て!と興奮した様子で呼んでくれました。
外に出ると、この夕焼け。こんな夕焼けは人生で初めてでした。
言葉を失うとはまさにこのことで、壮大な夕焼けをじっくりと味わいます。
二日目の朝
蝶ヶ岳ヒュッテで一泊し、二日目の朝を迎えます。
この日は台風が日本に接近。天気予報は雨の予報。当然、朝日は見えません。
ただ、かろうじてこのときは雨は降っておらず。
朝ご飯を食べて出発するころには雨が降り始めました。
二日目のコースは横尾ルートで降りて上高地に戻るコース。
コースタイムは約6時間です。
蝶ヶ岳ヒュッテを出発して蝶槍を目指します。
途中の分岐から横尾へ降りていきます。
こちらのコースもなかなかの急坂。下りももちろん急です。
雨でスリップこそしませんでしたが、階段があったりしました。
雨で写真は全く取れず。
午前9時ごろに横尾に到着します。
一日目の明神館と違って横尾はみなさん登山の恰好。
雨が降っているせいもありますが、雨でここにいるのは登山者ぐらいしかいません。
横尾橋から向こうは穂高に行く道なんだ。と知ったかを彼女にします。
午前10時40分に徳澤園に到着。
ここで名物のソフトクリームを食べます。
疲れた体にはソフトクリームはありがたいですよね。
もうここまで来たら後は平坦な道だけ。
ということで一気に上高地まで戻ります。
午後0時30分に河童橋に到着。
お昼を食べてバスターミナルへ。
やはり雨のためか、そこまで観光客もおらず、すんなりとバスに乗ることができました。
沢渡駐車場に戻り、帰宅。
蝶ヶ岳に登ってみて
今回の山旅では、人生最高の夕焼けを見ることができました。
蝶ヶ岳は初心者コースだと思います。
山に登りなれていない人を連れていくにはもってこいで、上高地の散策道をゆっくり歩いて、そのあと明神館から先へ。
上高地観光とは違う、本格的な登山を経験して、稜線に出ると槍と穂高の最高の景色が。
これで山登りが好きにならなければ、たぶんその人は山登りに向いていないんでしょう。
山をもっと好きになってもらうコースで、初めての山には少しきついかもしれません。
行程的にも10キロを超えてくると、だいぶ疲れ方が違うのではないかと思います。
まずは低山の8キロぐらい、歩行時間4時間を目安にして、その次のステップとして蝶ヶ岳に登ることをおすすめします。
結局、今回の山旅でも一番へばっていたのは、私でしたが。
みなさん、汗冷えには注意しましょう。今回は風がなかったですが、夏でも高山では低体温症になるということをお忘れなく。
さて、次はどこに連れて行こうか。
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