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室堂へ
大観峰よりトロリーバスに乗り、室堂へ。
少し室堂という言葉について調べてみます。
室堂とは、修験者が宿泊したり、祈祷を行ったりする場所のことであり、
「宿泊所」という意味の「室」と宗教的な施設という「堂」を指し、かつては両方の機能を併せ持つ施設のことを室堂と呼んだ。
実は室堂という言葉は、いろんなところにもあるのです。白山室堂ビジターセンターとかありますしね。
白山も山岳信仰の山ですから、納得しました。
さて室堂駅に着き、階段を上がるとこんな景色が広がります。
決して赤色のお姉さんを撮っているわけではありません。
室堂につくと、みんながここで写真を撮っていました。
人が多いのです。なかなか立山の石碑を撮ることができない。
室堂には、こんな景色が広がります。
すこし曇っていますが、金色の草原が広がります。
室堂は石畳の道がぐるっと回っており、草原の中は植生保護のため入ることができません。
室堂の標高は2450m。いまいち実感はわかりませんが、もちろん山の上です。富士山の標高が3776m。黒部ダムの標高が1454m。黒部ダムから1000mも上がってきました。
標高が100m上がると気温が約0.5℃下がると言われています。
ですので、黒部ダムと5℃気温が低くなります。まあ寒いですよね。
でもその寒ささえ、高いところに来たんだ!という実感に繋がるから楽しいもんです。
この道の先には何があるんだろう。
そんな思いが湧き始めます。
晴れてきました。
いや、そんなことよりもこの景色は?
少なくとも、自分が25年間生きてきて見たことのない風景。
自分の住む京都の山の上は木が生えています。
山の頂上が白いというのは、とても不思議な光景。
緑と金色の草原、ところどころの赤色、空の青色。雲の白色。
自然の色というのは、こうも体に馴染むのか。そう感じました。
カメラを持って行ってよかった。そう思える光景がずっと広がっています。
みくりが池。本日のお宿のみくりが池温泉が奥に見えます。
古くは御厨ヶ池(みくりがいけ)と書き、神様の台所という意味で神聖な池としてあがめられていました。
周囲600m、深さ15mの火山により出来た山上湖で、雨が降れば伏流水となって地獄谷へと抜けて満水になりません。
神様の台所。まさに神聖な雰囲気が漂うこの世のものとは思えない池です。
もう書きつくしたことですが、ここは日本なんでしょうか。
そんなことをずっと思えた場所でした。
みくりが池温泉へ
みくりが池温泉について簡単に。
みくりが池温泉は標高2410m、日本一高い場所にある天然温泉です。
室堂ターミナルから少し足を伸ばし、みくりが池方向へ散策すること約15分。
立山を望む絶景の中に、この「みくりが池温泉」はあります。
源泉は地獄谷にあり、無加水・無加温、男女別の展望内湯が一つずつ。
白く濁る硫黄の香りの100%掛け流しのお湯が、1日の疲れを温かく癒してくれます。(公式サイトより)
温泉とありますが、ちゃんとした宿泊施設です。
日本秘境を守る会に入っている温泉宿の一つですが、部屋は相部屋で8人部屋となっていることが多いです。(個室もあります。)
相部屋といってもカーテンで仕切られており、最低限のプライバシーは確保できる状態です。
とりあえずチェックインを済ませ、晩御飯まで外で写真を撮ることとします。
徐々に夕暮れになり、雲が赤くなってきます。
もうこのころには室堂には観光客(登山客ではない人)はもうほとんどいません。
ゆっくりと一日の終わりを感じます。
こんな感じで夕焼けを見ることは今までありませんでした。
立山での一日を終えて
みくりが池温泉での夕食はこんな感じでした。
山の上でエビが食べれます。
あとお肉もあったはずです。山小屋でこんな食事を食べれるのはここだけでしょう。
みくりが池温泉は、正確には山小屋風温泉宿といった感じだと思います。
温泉は天然温泉、食事は豪華。トイレは水洗。山小屋というにはあまりにも整いすぎているからです。
温泉は窓から立山の景色が見えます。硫黄のにおいのする温泉で、おすすめです。
山小屋風温泉宿と書きましたが、消灯時間はあります。
ご飯を食べたあとはすることがなくなり、部屋で時間を過ごそうと思いました。
山のおじさん現る。
ここで人生が変わるときです。
部屋は相部屋なので、ほかにも人がいます。
部屋に戻ると、自分のスペースでお酒を飲んでいるおじさんがいました。
「どこから来たんだ。」と話しかけられます。
一人旅で誰かに話しかけられるのがうれしくていろいろと話をします。
このときは立山に登ろうとは思っておらず、当然、ほかの山の名前もわかりません。
おじさんは言います。
「山はいいよぉ」
私が山に登らない人によく言う言葉です。
山が好きな人はみんな言うでしょう。
おじさんはさらに、どこの山に行ったとか話してきます。
ふんふんと聞いていますが、よくわかりません。山を知らない人間が山の話を聞いてもわかるわけはありません。
しかしおじさんは機嫌よく話して、その楽しそうな顔はいい顔だと思いました。
おじさんの話を聞いていると、だんだんと眠たくなってきます。そう思えば昨日あまりよく寝れなかったな。
そんなことを思うと、ますます眠くなってきます。おじさんと別れ、布団に入ることにしました。
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