この記事は2018年のお盆前に北アルプスの薬師岳に登った山旅の記録です。
今回の記事は折立から薬師岳までの記録となります。
前回の記事はこちら
体調は睡眠不足により、結構やばめ。とりあえず車を走らせて登山口の折立へ向かいます。
目次
折立から太郎平まで
折立登山口に到着
6時40分ごろに折立に到着。天気は晴れになりました。
折立登山口です。テント泊の重装備の人たちが多かったです。お盆を利用して長い山旅に行くのでしょうか。
長期間の山旅はテント泊のほうがいいですよね。行きたいところ、したいこと。テント泊ならすべてできるような気がします。
私は重い荷物を持つのが苦手なのと、1週間とかの長期休暇を取りにくいので、テントという選択肢はありません。平日の山小屋しか止まらないので、そこまで山小屋が厳しくないこともあるかもしれません。
そんな話はさて置き、さあ、いよいよ薬師岳へ!と気合を入れます。朝の空気はおいしい!目が覚める!
登り始めて約10分。一回目の休憩をザックを降ろします。「いやー登った!登った!」
・・・・いや、汗が止まらなかったんですよ。それに頭痛とめまいも。熱中症の症状にも似ていましたが、完全に寝不足によるものだと思ました。
折立からは急坂でいきなり息があがったのもいけなかったようです。だいぶペースを落として登ります。
1時間ほどかけてようやく最初の目印の看板が見えてきます。
とても写真が暗いですが、アラレちゃんの看板です。しかもビニールが少し剥がれた・・・
薬師岳の登山道の目印として、いろんなところに紹介されています。エベレストでは死体が目印となっている。そんな話と一緒なのかもしれません。すでに気分は「俺の屍を超えていけ」ってやつです。
雲に追いつき、追いつかれ
急坂は樹林帯でしたが、アラレちゃんを過ぎると開けてきます。道はとても整備されていて、所々にベンチがありました。晴れたり、曇ったり。雲との競争といった感じで登っていきます。
雲のほうが早いんですけどね。
計測ポールです。こちらも目印の一つ。上まで目盛りがあるということは、一体どれだけ雪が降るのか。いつかは冬にも登ってみたいものです。
晴れてきて、今回は雲に勝ったようです。雲さんおそいねーと言えたらよかったですが、とてもそんな体力ではありませんでした。
整備された登山道を登っていきます。雲に追いつかれそうになってきました。
ここも結構きつい坂道でした。息があがります。
今回は雲に勝ちを譲りましょう。次は負けへんで!
ここは緩やかになって登りやすかった。それに雲があって涼しくてよかったです。登山道に影がないので真夏はつらいかもしれません。
晴れれば、夏山らしい景色が広がります。気持ちいいですよね。
太郎平に到着
午前11時30分、太郎平に到着。意外とコースタイム通りでした。結構たくさんの人に抜かされた気がするのですが。
太郎平小屋があるのですが、写真には取っておらず。ラーメンがおいしそうでした。
ここにはベンチがたくさんありました。ベンチに空きを見つけ、昼ごはんを食べます。
雲が抜けて、晴れてきます。
目の前に広がるのは、黒部の源流。なんじゃこりゃとしか言えません。こんなところが日本にあったなんて!
このときは残念ながら黒部五郎が見えませんでしたが、三俣蓮華、鷲羽、水晶などが見ました。
原生林の海を抜けると、偉大な山がある。ここからは遠くても、そこに行けることを知っている。
またいつか行ってみたいと思える山が増えました。
あそこから見えるこちらはどうな景色なんだろう。そう思えば行ってみるしかありません。
ころころと天気が変わります。晴れて、曇って、雨にやられないのが幸いです。
黒部五郎が見えそうで、きれいに見えない。しかし思います。「待ってろよ。黒部五郎。」
太郎平から薬師峠へ
太郎平から薬師峠へ
太郎平で昼ごはんを食べて元気回復。いつものように山に登れるようになります。エネルギーは大事です。
何よりも景色が良かったので、太郎平ではずっとニヤニヤしていました。しかし今日のお宿は薬師岳山荘。先を急がなければなりません。
太郎平から薬師峠までの道も良かったです。木道があり、ちょうどこのときは天気が良かったので、お散歩コースのような感じで歩けました。
2018年の夏は梅雨明けがとてもはやく、ずっと晴天続きでした。お盆ぐらいから天気が崩れてきたのを覚えています。
薬師岳山荘には水場がありません。ですので、薬師峠で水を補給する必要がありました。
ということで薬師峠に到着。テント場にはすでにテントがいくつか設置されています。
薬師峠の水場です。冷たい水がジャブジャブと勢いよく流れていました。
薬師岳山荘の状況は、薬師岳山荘のホームページで確認することができます。
薬師岳山荘では水不足とアナウンスがありました。こちらでも注意書きとして水は薬師峠で補給することをおすすめしますと書かれていました。
きちんと水2リットルを補給し、薬師峠を出発します。水は多く持って行ったほうがいいからね!重いけど。
薬師峠からは再び樹林帯の急坂になります。所々に沢があり、水の音が涼しく聞こえます。
日が出てきましたが、まだ影があるので助かりました。薬師峠からはきつい登りでした。
樹林帯の急坂を登るとこの景色。展望が開けると、元気がもらえます。
黒部五郎もきれいに見えるようになりました。薬師岳を選んでよかったと思いました。
黒部五郎岳に登るには最低1日かかります。遠くにある雄大な山。それだけで惹かれてしまいます。
薬師岳山荘へ
午後2時30分、薬師岳山荘に到着。およそコースタイム通りとなりました。
きれいな小屋ですよね。水があれば、なおよしなのですが。薬師岳山荘に荷物を置き、薬師岳山頂を目指します。
黒部の山奥深さを体感します。しかし、雲行きがあやしくなってきました。
薬師岳のカールです。薬師岳にはカールが三つあり、氷河の名残を感じることができます。
カールについて簡単に。
カールとはドイツ語(kar)であり、おやつのカールではありません。
日本語では圏谷(けんこく)といい、氷河の浸食作用により、山肌が削り取られてできた広いお椀状の谷のこと。
さらにおやつのカールは英語の巻くという言葉(curl)から来ているようなので、関係はないようです。
薬師岳のカールは国の特別天然記念物に指定されているそうです・・・(今知りました)
そうしているうちに薬師岳山頂に到着。みごとに曇ってきました。さらに雨が降ってきて、風は強く、空気は冷たくなってきました。
そうそうに退散し、薬師岳山荘に戻ります。
ちなみに祠の中には金ぴかの薬師如来が祀られているそうです。いろんな人形があったことは覚えていますが・・・
薬師岳山荘にて晩御飯。オムレツに「やくし」のケチャップ付きです。
揚げ物あり、豪華ですよねー水餃子がおいしかったです。
山荘ではお茶はご飯時のみ。自由にはもらえませんので注意が必要です。
薬師岳山荘の窓からこんな景色が見えるようです。写真を撮った時は曇っていましたが・・・
続きます。
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