黒部五郎岳に登るはずが三俣山荘に行ってきた【計画】

鏡平山荘から

2018年、初秋。

この記事は黒部五郎岳に登る予定が大雨のため、鷲羽岳に登り、その後、三俣山荘に泊まることになった山旅の計画と新穂高温泉までの記録です。

目次

2018年の山旅の締めは黒部五郎岳へ

2018年に最重要課題として計画していた「黒部五郎岳」。

思えば、黒部五郎岳に行きたいと思ったのは、2017年に雲ノ平に行きたいと思った時からでした。

折立→雲ノ平→黒部五郎→折立の周回コースを計画し、黒部五郎岳について調べればほどに黒部五郎という山に憧れが強くなりました。黒部五郎という名前と、その堂々たる風貌。そこに至る道の長さ。まさに秘境という言葉がふさわしい山だと思います。

しかし計画していた雲ノ平は天候不順の中止に。次に登りたい山リストに入ることとなりました。

そして2018年のお盆前に黒部五郎岳の予行演習として薬師岳に登り「待ってろよ、黒部五郎!」となったのは、記憶に新しい思い出。

薬師岳山頂

ケルンから

あの大きな山に登りたい。そう思わない山の男はいないでしょう。満を持して黒部五郎岳に登るべく計画を立てました。

山行計画は

まず一日目に双六小屋まで行き、二日目に黒部五郎小舎、黒部五郎岳登頂。三日目に下山する計画です。

新穂高温泉から双六小屋までコースタイムは約6時間。双六小屋から黒部五郎岳が約4時間。帰りが黒部五郎小舎から新穂高温泉まで約8時間。

しかし、今年は秋雨が長かったです。当日も雨の予報。休みの日程はすでに決まっていたので、行くか、行かないか。この二択しかありません。

天気予報ではずっと雨。ここで天気図を確認します。

自分で天気予報を考える

天気図 20180910

  • 一日目。9月10日は雨の予報。秋雨前線が掛かっているので晴れることはないでしょう。

天気図 20180911

  • 二日目。西から高気圧が来て前線が太平洋側へと流れます。もしかすると晴れるかも。

天気図 20180912

  • 三日目。高気圧が日本上空にあるので、雨に降られることはないでしょう。たぶん晴れ。

と予想を立てます。

三日の山行の中で、二日間、雨が降らないとなると、これは行くしかないでしょ。ということで、新穂高温泉まで車を走らせます。

旅の始まりはいつも夜から

午後9時、自宅を出発します。薬師岳以来、下道の魅力に取りつかれているので下道で行くことにします。

京都から新穂高温泉まで高速利用で5時間ぐらい。下道だと7時間ぐらいかかります。

意気揚々と出発しましたが、だんだんと飽きてきます。よく考えれば、自宅周辺はいつも走っている道なので代わり映えしません。知らない道を走ることがおもしろいのです。ということで米原まで高速でワープすることにします。

関ケ原はいつも高速で通り過ぎていましたが下道で走るとやっぱりおもしろいですね。昭和の雰囲気が漂っていて何とも言えません。よく言う、深夜の高速のサービスエリアの雰囲気という感じでしょうか。

片側一車線ですが、走りやすい道。途中、動物注意の看板にビビりながら走ります。名神を使うよりも岐阜へ行くには早いのかもしれません。

と、いいつつも午前0時、三時間かけ、岐阜市に到着。

車での旅もあと少し

車での旅も半分まで来ました。岐阜市から郡上八幡を通り、高山へ国道158号、国道272号を使って北上します。

午前1時30分。郡上八幡市に到着します。明かりも少なくなってきて山に入ってきたという感じがします。郡上八幡市から高山市へは、県道で山を越えていきます。

やっぱり県道って魅力的なワードですよね。国道とは違う、地元感あふれる感じがなんとも言えません。

とくに郡上八幡から高山へ抜ける県道は、ビシビシと魅力を感じました。

民家、コンビニ、道の駅がなくなり、走っているのは自分の車だけ。しかも街灯がない道でライトを消すと何も見えません。次第に雨も強く降ってきます。雨の降る夜は鹿が出てくるのではないか。両方の林に獣の気配がないか気にしながら車を走らせます。

午後3時に高山市に到着。郡上八幡越えでかなり体力を持っていかれます。疲労困憊でしたが、下道はやめられねえぜ!と自分を鼓舞して新穂高温泉を目指します。そして午前4時。新穂高温泉に到着。登山者用駐車場に車を止めます。

・・・車の数がかなり少ない。とりあえず4時なので、日が昇るまで仮眠することとしました。まあ、仮眠なんてできなかったんですけど。駐車場と言えども新穂高温泉の駐車場は明かりがなく、真っ暗でさらに雨の音で眠ることができませんでした。

そうしているうちに午前6時。朝ご飯ということで、車の中でおにぎり二つを食べましたが、睡眠不足と疲れていたせいで、全くおにぎりが喉を通りません。薬師岳と一緒で寝不足という完璧なコンディション。さらに止むことがなかった雨が降る中で一日目が始まります。

続く。

鏡池から

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